Difference between revisions of "Tutorial:Callback Functions (日本語)"
m |
|||
(11 intermediate revisions by the same user not shown) | |||
Line 1: | Line 1: | ||
− | LÖVE において[[:Category:Callbacks (日本語)|コールバック]] | + | LÖVE において[[:Category:Callbacks (日本語)|コールバック]]関数は全てオプションであり各種作業を実行するために [[love.run (日本語)|love.run]] から呼び出されます。とはいえ、恐らく完全な機能のあるゲーム体験ではほぼ全てを利用するため、それらがなにかを熟知するのは賢明です。 |
− | + | プログラミング未経験または用語に見覚えがない方々への説明として、コールバックとはある意味で逆方向に動作する受け身のような関数です。一方、 [[love.graphics.draw (日本語)|love.graphics.draw]] または Lua の <code>math.floor</code> といった攻めに相当する一般的な関数では、それを呼び出すと LÖVE または Lua が呼び出した関数の処理を行います。他方ではコールバックは開発者が処理内容を記述する関数であり、ある条件を満たすと LÖVE が自動的に呼び出します。または、コールバックの考え方の一つとして、描画、更新、キー入力などイベント発生ごとに呼びだされる独立した受動的なメインルーチンが複数あると考えても良いかもしれません。 | |
+ | |||
+ | コールバックにより品質の悪いコードが書きづらくなり、コードの組織化と最適化の維持がしやすくなります。例えば、 <code>love.load</code> はゲームが最初に開始された時に一度だけ呼び出されるため ( | ||
+ | <code>love.load</code>以外のコールバック以前に)、ゲーム・コンテンツの読み込み、各種初期化や準備を行うコードを記述するのに適切です。 | ||
== [[love.load (日本語)|love.load]] == | == [[love.load (日本語)|love.load]] == | ||
Line 12: | Line 15: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | + | この関数はゲーム開始時に一度だけ呼び出されます。通常、この関数ではリソースの読み込み、変数の初期化、その他の設定を行います。これらの処理は <code>love.load</code> 以外でもできますが、ここで一度だけ行うとシステム・リソースの大幅な節約になります。 | |
== [[love.update (日本語)|love.update]] == | == [[love.update (日本語)|love.update]] == | ||
Line 22: | Line 25: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | + | この関数は継続的に呼び出されます。よって、恐らくほとんどのあなたの計算を済ませる場所になります。 'dt' は"[[love.timer.getDelta (日本語)|デルタ・タイム]]の意味でありこの関数が以前に呼び出された時からの経過時間を秒数にて表しています (通常は 0.025714 のような小さな値です)。 | |
== [[love.draw (日本語)|love.draw]] == | == [[love.draw (日本語)|love.draw]] == | ||
Line 31: | Line 34: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | <code>[[love.draw (日本語)|love.draw]]</code> | + | <code>[[love.draw (日本語)|love.draw]]</code> は全ての描画処理を集中的に行うための場所であり(まだ十分にそれが明白ではないならば)、この関数の外部で <code>[[love.graphics.draw (日本語)|love.graphics.draw]]</code> 族の関数を呼び出した場合は効果は一切ありません。この関数についても継続的に呼び出されるため、関数の終わりでフォント・配色・モード(方式)などを変更する場合に関数の始まりのものに影響することに留意してください。例えば: |
<source lang="lua"> | <source lang="lua"> | ||
Line 55: | Line 58: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | この関数はマウスのボタンが押されてボタンおよび押された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。 button | + | この関数はマウスのボタンが押されてボタンおよび押された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。 button は押された任意のボタンの索引です。この関数は <code>[[love.mousereleased (日本語)|love.mousereleased]]</code> との併用でも非常に上手く動作します。 |
== [[love.mousereleased (日本語)|love.mousereleased]] == | == [[love.mousereleased (日本語)|love.mousereleased]] == | ||
Line 66: | Line 69: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | この関数はマウスのボタンが離されてボタンおよび離された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。この関数は <code>[[love.mousepressed (日本語)|love.mousepressed]]</code> | + | この関数はマウスのボタンが離されてボタンおよび離された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。この関数は <code>[[love.mousepressed (日本語)|love.mousepressed]]</code> と併用または独立して扱うこともできますが、それはいかなるの方法であっても接続されていません。 |
==[[love.keypressed (日本語)|love.keypressed]]== | ==[[love.keypressed (日本語)|love.keypressed]]== | ||
Line 78: | Line 81: | ||
end | end | ||
</source> | </source> | ||
− | この関数はキーボードのキーが押されて押されたキーを受信する場合は常に呼び出されます。key は [[KeyConstant (日本語)|定数]] | + | この関数はキーボードのキーが押されて押されたキーを受信する場合は常に呼び出されます。key は [[KeyConstant (日本語)|定数]] のいずれかです。この関数は <code>[[love.keyreleased (日本語)|love.keyreleased]]</code> との併用で非常に上手く動作します。 |
== [[love.keyreleased (日本語)|love.keyreleased]] == | == [[love.keyreleased (日本語)|love.keyreleased]] == | ||
Line 122: | Line 125: | ||
それらはコールバック関数およびそれらの基本的な使用方法です。 | それらはコールバック関数およびそれらの基本的な使用方法です。 | ||
+ | |||
+ | == まとめ == | ||
+ | * <code>love.load</code> は起動直後の初期化処理に使用します。 | ||
+ | * <code>love.update</code> は座標やスコアなどゲームの内部処理や各種情報の更新するために使用します。 | ||
+ | * <code>love.draw</code> はグラフィックス描画処理で使用します。 LOVE にはオブジェクトの描画順序を決める Z (奥行・重なり)軸関連の関数がないため [[Tutorial:Drawing Order (日本語)]] を使用します。 | ||
+ | * <code>love.mousepressed</code> はマウスボタンが押されたときの処理を行います。 | ||
+ | * <code>love.mousereleased</code> はマウスボタンが離されたときの処理を行います。 | ||
+ | …… | ||
+ | |||
+ | タイトル、ステージ、レベルといったゲーム全体のシーン、画面、およびオブジェクトの挙動処理の切り替えにはゲームステート (State) を使用します。コールバック以外に、これらを理解することが LOVE のプログラミングセオリーや基本構造を理解する早道です。 | ||
+ | |||
+ | ゲームステートの用例 | ||
+ | <source lang="Lua"> | ||
+ | GamesSates = { Opening = 0, Title = 1, Scoreboard = 2, Option = 3, Gameover = 4, Credit = 5, | ||
+ | Stage 1 = 100, Stage2 = 200, Stage = 300, Stage4 = 400, Stage5 = 500, Stage6 = 600, | ||
+ | Boss1 = ... | ||
+ | } | ||
+ | |||
+ | |||
+ | state = GamesSates.Opening | ||
+ | |||
+ | function love.draw() | ||
+ | |||
+ | if state = GamesSates.Opening then | ||
+ | drawOpening() | ||
+ | elseif state = GamesSates.Title then | ||
+ | drawTitle() | ||
+ | .... | ||
+ | end | ||
+ | |||
+ | end | ||
+ | |||
+ | function love.keypressed(key) | ||
+ | |||
+ | if state = GamesSates.Opening then | ||
+ | keypressdOpening() | ||
+ | elseif state = GamesSates.Title then | ||
+ | keypressdTitle() | ||
+ | .... | ||
+ | end | ||
+ | end | ||
+ | |||
+ | -- | ||
+ | -- つまり、コールバックごとにゲームステートを定義します。 | ||
+ | -- しかし、if~then~elseif~else~end では記述方法としては、あまり明瞭ではなく保守性はあまりよろしくありません。 | ||
+ | -- より簡潔かつ明瞭で美しい方法に関して、dofile/require、 メタテーブル(setmetatable)やクラスを使用するのがセオリーです。 | ||
+ | -- 慣れてきたら if 以外の方法を使用しましょう(ゲームステート管理用のライブラリを使うのも一手です)。 | ||
+ | </source> | ||
+ | |||
+ | == 関連 == | ||
+ | * [http://wa3.i-3-i.info/word12295.html コールバック関数 (callback function)とは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典] | ||
+ | |||
+ | * ゲームステートに関して | ||
+ | ** [https://love2d.org/forums/viewtopic.php?t=83569 Separate state files - LÖVE] | ||
+ | ** [http://www.lancarse.co.jp/blog/?p=1039 FSMの実装方法とより良い使い方 – Lancarse Blog] | ||
+ | ** [http://lua-users.org/wiki/FiniteStateMachine lua-users wiki: Finite State Machine] | ||
+ | ** [https://www.reddit.com/r/love2d/comments/2893c2/game_states/ Game States : love2d - Reddit] | ||
+ | ** [http://aalvarez.me/blog/posts/an-introduction-to-game-states-in-love2d.html An Introduction to Game States in Love2D - Andres Alvarez] | ||
+ | ** [https://gamedev.stackexchange.com/questions/34982/game-state-management-game-menu-titlescreen-etc lua - Game state management (Game, Menu, Titlescreen, etc) - Game Development Stack Exchange] | ||
+ | |||
[[Category:Tutorials]] | [[Category:Tutorials]] | ||
{{#set:LOVE Version=0.6.0}} | {{#set:LOVE Version=0.6.0}} | ||
{{#set:Description=コールバック関数。}} | {{#set:Description=コールバック関数。}} | ||
+ | |||
== そのほかの言語 == | == そのほかの言語 == | ||
{{i18n|Tutorial:Callback Functions}} | {{i18n|Tutorial:Callback Functions}} |
Latest revision as of 06:04, 4 March 2021
LÖVE においてコールバック関数は全てオプションであり各種作業を実行するために love.run から呼び出されます。とはいえ、恐らく完全な機能のあるゲーム体験ではほぼ全てを利用するため、それらがなにかを熟知するのは賢明です。
プログラミング未経験または用語に見覚えがない方々への説明として、コールバックとはある意味で逆方向に動作する受け身のような関数です。一方、 love.graphics.draw または Lua の math.floor
といった攻めに相当する一般的な関数では、それを呼び出すと LÖVE または Lua が呼び出した関数の処理を行います。他方ではコールバックは開発者が処理内容を記述する関数であり、ある条件を満たすと LÖVE が自動的に呼び出します。または、コールバックの考え方の一つとして、描画、更新、キー入力などイベント発生ごとに呼びだされる独立した受動的なメインルーチンが複数あると考えても良いかもしれません。
コールバックにより品質の悪いコードが書きづらくなり、コードの組織化と最適化の維持がしやすくなります。例えば、 love.load
はゲームが最初に開始された時に一度だけ呼び出されるため (
love.load
以外のコールバック以前に)、ゲーム・コンテンツの読み込み、各種初期化や準備を行うコードを記述するのに適切です。
Contents
love.load
function love.load()
image = love.graphics.newImage("cake.jpg")
love.graphics.setNewFont(12)
love.graphics.setColor(0,0,0)
love.graphics.setBackgroundColor(255,255,255)
end
この関数はゲーム開始時に一度だけ呼び出されます。通常、この関数ではリソースの読み込み、変数の初期化、その他の設定を行います。これらの処理は love.load
以外でもできますが、ここで一度だけ行うとシステム・リソースの大幅な節約になります。
love.update
function love.update(dt)
if love.keyboard.isDown("up") then
num = num + 100 * dt -- これは num を 1 秒ごとに 100 加算します。
end
end
この関数は継続的に呼び出されます。よって、恐らくほとんどのあなたの計算を済ませる場所になります。 'dt' は"デルタ・タイムの意味でありこの関数が以前に呼び出された時からの経過時間を秒数にて表しています (通常は 0.025714 のような小さな値です)。
love.draw
function love.draw()
love.graphics.draw(image, imgx, imgy)
love.graphics.print("Click and drag the cake around or use the arrow keys", 10, 10)
end
love.draw
は全ての描画処理を集中的に行うための場所であり(まだ十分にそれが明白ではないならば)、この関数の外部で love.graphics.draw
族の関数を呼び出した場合は効果は一切ありません。この関数についても継続的に呼び出されるため、関数の終わりでフォント・配色・モード(方式)などを変更する場合に関数の始まりのものに影響することに留意してください。例えば:
function love.load()
love.graphics.setColor(0,0,0)
end
function love.draw()
love.graphics.print("This text is not black because of the line below", 100, 100)
love.graphics.setColor(255,0,0)
love.graphics.print("This text is red", 100, 200)
end
love.mousepressed
LÖVE 0.10.0 から使用可能 |
この異形は以前のバージョンでは非対応です。 |
function love.mousepressed(x, y, button, istouch)
if button == 1 then
imgx = x -- クリックされた場所へ画像を移動します。
imgy = y
end
end
この関数はマウスのボタンが押されてボタンおよび押された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。 button は押された任意のボタンの索引です。この関数は love.mousereleased
との併用でも非常に上手く動作します。
love.mousereleased
LÖVE 0.10.0 から使用可能 |
この異形は以前のバージョンでは非対応です。 |
function love.mousereleased(x, y, button, istouch)
if button == 1 then
fireSlingshot(x,y) -- この全くもって素晴らしいカスタム関数は他の所へ定義されます。
end
end
この関数はマウスのボタンが離されてボタンおよび離された場所の座標を受信する場合は常に呼び出されます。この関数は love.mousepressed
と併用または独立して扱うこともできますが、それはいかなるの方法であっても接続されていません。
love.keypressed
function love.keypressed(key)
if key == 'b' then
text = "The B key was pressed."
elseif key == 'a' then
a_down = true
end
end
この関数はキーボードのキーが押されて押されたキーを受信する場合は常に呼び出されます。key は 定数 のいずれかです。この関数は love.keyreleased
との併用で非常に上手く動作します。
love.keyreleased
function love.keyreleased(key)
if key == 'b' then
text = "The B key was released."
elseif key == 'a' then
a_down = false
end
end
この関数はキーボードのキーが離されて離されたキーを受信する場合は常に呼び出されます。この関数は love.keypressed
との併用または独立して扱うこともできますが、それはいかなるの方法であっても接続されません。
love.focus
function love.focus(f)
if not f then
print("LOST FOCUS")
else
print("GAINED FOCUS")
end
end
この関数は利用者が LÖVE のウィンドウおよびその外をクリックしたときに呼び出されます。例えば、ウィンドウ表示のゲームで遊んでいるときに、利用者がインターネット・ブラウザーをクリックした場合に、それがゲームへ通知されゲームは自動的に一時停止することができます。
function love.focus(f) gameIsPaused = not f end
function love.update(dt)
if gameIsPaused then return end
-- ここへあなたの love.update のコードを記載してください。
end
love.quit
function love.quit()
print("Thanks for playing! Come back soon!")
end
この関数はウィンドウの閉じるボタン(大抵は×)が利用者によりクリックされたときに呼び出されます。例えば、遊技者がゲームを終了したいと決めたとき、閉じるボタンをクリックできます。その後、閉じる前に、そのゲームの状態を保存することができます。
それらはコールバック関数およびそれらの基本的な使用方法です。
まとめ
love.load
は起動直後の初期化処理に使用します。love.update
は座標やスコアなどゲームの内部処理や各種情報の更新するために使用します。love.draw
はグラフィックス描画処理で使用します。 LOVE にはオブジェクトの描画順序を決める Z (奥行・重なり)軸関連の関数がないため Tutorial:Drawing Order (日本語) を使用します。love.mousepressed
はマウスボタンが押されたときの処理を行います。love.mousereleased
はマウスボタンが離されたときの処理を行います。
……
タイトル、ステージ、レベルといったゲーム全体のシーン、画面、およびオブジェクトの挙動処理の切り替えにはゲームステート (State) を使用します。コールバック以外に、これらを理解することが LOVE のプログラミングセオリーや基本構造を理解する早道です。
ゲームステートの用例
GamesSates = { Opening = 0, Title = 1, Scoreboard = 2, Option = 3, Gameover = 4, Credit = 5,
Stage 1 = 100, Stage2 = 200, Stage = 300, Stage4 = 400, Stage5 = 500, Stage6 = 600,
Boss1 = ...
}
state = GamesSates.Opening
function love.draw()
if state = GamesSates.Opening then
drawOpening()
elseif state = GamesSates.Title then
drawTitle()
....
end
end
function love.keypressed(key)
if state = GamesSates.Opening then
keypressdOpening()
elseif state = GamesSates.Title then
keypressdTitle()
....
end
end
--
-- つまり、コールバックごとにゲームステートを定義します。
-- しかし、if~then~elseif~else~end では記述方法としては、あまり明瞭ではなく保守性はあまりよろしくありません。
-- より簡潔かつ明瞭で美しい方法に関して、dofile/require、 メタテーブル(setmetatable)やクラスを使用するのがセオリーです。
-- 慣れてきたら if 以外の方法を使用しましょう(ゲームステート管理用のライブラリを使うのも一手です)。
関連
- ゲームステートに関して
そのほかの言語
Dansk –
Deutsch –
English –
Español –
Français –
Indonesia –
Italiano –
Lietuviškai –
Magyar –
Nederlands –
Polski –
Português –
Română –
Slovenský –
Suomi –
Svenska –
Türkçe –
Česky –
Ελληνικά –
Български –
Русский –
Српски –
Українська –
עברית –
ไทย –
日本語 –
正體中文 –
简体中文 –
Tiếng Việt –
한국어
More info